自分がまだ小学校の時は、工業化社会のモデルが一般的でした。
工業化社会の特徴は、「規格化」「分業化」「同時化」「集中化」「極大化」「中央集権化」があります。
つまりは、
中卒より高卒、高卒より大卒。
同じ高校や大学だったら偏差値の高い学校の方がいい。
というようなモデルです。
例えば、生徒指導の先生や担任の先生方に、必ず偏差値が高いほうが選択の幅が広がるし、将来の事を考えると金銭面などで良いというような言葉をかけられた方は少なくないと思います。
しかし、社会の変化はものすごいスピードで変化しています。
従来の工業化社会のモデルでは対応できない状況にあるのです。
そんな変わりゆく社会に対応していかなければならいのが脱工業化社会のモデルです。
脱工業化社会の特徴は、「個性化」「総合化」「非同時化」「分散化」「適正規模化」「地方分権化」があります。
学歴ではなく個人としての力や即戦力が求められるようになってきています。
今の時代は学歴モデルが覆され、中学生や高校生でも個性を生かして活躍している姿や大卒よりもお金を稼いでいる人も少なくありません。
むしろ、大学を卒業して職に就いたが、長続きせずに辞めてしまう。
そのような人はアルバイトなどの非正規雇用になり、その割合は約4割もあるのが現状だそうです。
その生活が今後続くと考えると恐ろしいと思いませんか?
少し周囲を見渡してみてください。自分と同じ代の人で職を失っている人は少なからずいると思います。
今の時代、工業化社会の考え方をして確実にいい会社、いい職につけるということは限らないのです。
なので、工業化社会の教育ではなく、脱工業化社会への教育を重視していかなければならないなと思いました。
では、具体的にどのような教育をしていけばよいのでしょうか。
私は、「つながり」を重視した教育を大切にしていきたいと考えています。
個別最適な学びを充実させるのもそうです。
現場の体験活動をしてみるのもそうです。
ありとあらゆる手段を使って子どもたちの個性を図るためにするのもそうです。
しかしながら、それでは「競争」になってしまいがちです。
そうではなく、互いの事を理解したり協働したりして自己の能力を引き伸ばしていくことが大切だと思います。
他者との関わりの中で「つながる」ことが大切であることに気付き、その「つながり」がもしものための将来の自分を助けてくれる大切な宝になるのです。
西川先生は、よくこう言います。
「友達を得ることは少ないかもしれないが、多くの知人は得ることができる」と。
もし自分が将来、職を失い路頭に迷っていたとするならば、それを助けてくれるのは家族でもなく親戚でもなく、「知人」だと言っています。
知人の紹介で再就職ができたり、もし生活に困窮していたら生活保護の説明もしてくれるでしょう。
結局のところ、、、
『学び合い』のセオリーだなと。
多様で多数の人と「つながる」ことが「得」であることを子どもたちに教えていきたいと思いました。